臼蓋形成不全とは
股関節の痛みで受診した際、「被りが浅い」「股関節のつくりが悪い」等と言われることがあります。
この症状は、臼蓋形成不全(症)と言われ、将来的に変形性股関節症に移行することが多く、
中高年になって発症する変形性股関節症の約80%は臼蓋形成不全が原因だと言われています。
股関節は、大腿骨の丸い骨頭が、骨盤の臼蓋に収まるように構成されています。
臼蓋は骨盤にあるお椀のような部分で、この中に大腿骨頭がはまって自由な動きができるようになっていますが、臼蓋形成不全とは、臼蓋が小さく大腿骨頭が臼蓋に収まっていない状態です。
受け皿である臼蓋は、大腿骨頭の大きさの80~90%程度であることが良好なバランスとされていますが、
臼蓋形成不全ではそれよりも臼蓋が小さく、50%程度の大きさしかない症例もあります。
では、臼蓋が大腿骨頭をきちんと覆っていないことで生じる問題とは何でしょうか。
一番に思い当たるのは荷重負荷が大きくなることです。
股関節に体重をかけたとき、屋根にあたる臼蓋が覆っている骨頭の面積は広い方が有利です。
安定性も担保できるし、負荷を分散することにもなりますから。
それに対して、臼蓋が小さいと荷重を伝える部分の面積も小さくなります。
それはつまり単位面積あたりの負荷が大きくなるということです。
臼蓋形成不全が、やがて変形性股関節症に移行すると言われる理由の一つに、この問題が挙げられます。
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