歩幅が小さいのは
変形性股関節症の方の歩行の特徴の一つに、歩幅が小さいことが挙げられます。
この歩幅が小さくなる原因として考えられるのが、股関節の可動域低下です。
とくに股関節の伸展可動域が小さいことが、歩幅が小さくなる要因になっています。
上の画像が股関節の伸展です。
歩行では、脚を後方へ蹴り出す動きです。
次にこちらをご覧ください。
これは歩行をコマ割りにしたものです。(見にくくてすみません)
右から二番目の立脚終期で、股関節を伸展して脚を後方に蹴り出していますが、
この時に何らかの影響で伸展に制限がかかるわけです。
では股関節の伸展に制限をかける原因を考えていきます。
一番に考えられるのは股関節の「屈曲拘縮」です。
これは伸展の反対の作用である屈曲に関係する筋肉が固まってしまい起こります。
また変形性股関節症の方は骨盤前傾角度が大きい傾向にあります。
これは骨盤を前傾することで、骨頭の被覆率の低下を補い股関節を安定させようとするためです。
しかし常に骨盤が前傾していると、股関節は屈曲位で拘縮してしまい伸展が難しくなります。
歩行時に伸展による蹴り出しができず、結果として歩幅は小さくなるのです。
股関節の痛みはもちろんのこと、歩行の問題も深圧で改善することができます。
正しい歩行を身につけることは、股関節を長持ちさせるために、非常に重要なことなのです。