体重をかけてみましょう
「体重をかけると軟骨が減る」
「運動すると軟骨がなくなる」
整形外科の診察で、よく使われる言葉です。
このようなことを言われ、歩くのを控えてしまうケースは多いですが、歩くだけで軟骨が減ることはありません。
反対に歩かないことで、軟骨は減っていきます。
なぜなら歩くことで軟骨に栄養が運ばれるからです。
軟骨がなくなるのは『すり減る』のではなく、栄養不足で軟骨細胞が減少するからです。
脚に体重をかけることで軟骨は圧迫され軟骨内の液体が外に出ます。
脚を宙に浮かしたときに圧迫が解放され、周りの関節液が軟骨内に入ります。
軟骨は圧迫と弛緩を繰り返し、周りの関節液から栄養を吸収しています。
このスポンジ効果がきちんと働けば軟骨は減ることはありません。
軟骨を維持していくためには、栄養を与え続けなければなりません。
そのためには脚に体重をかけることが重要です。
スポンジ効果によって軟骨は栄養を受け取り、健康な状態を保てます。
これが歩かなくなったり、体重をかけられなくなると、軟骨が栄養不足になり減少していきます。
歩くだけで軟骨は減りませんので、怖がらずに脚に体重をかけて歩いてみましょう。
ただし股関節の痛みで体重をかけられない場合は、痛みをとることが先決です。
股関節周囲の筋肉をほぐして痛みが改善してから、脚に体重をかけていくと良いでしょう。