かばい過ぎるのは良いこと?
股関節症の方の多くが、脚をかばうことが良いことだと考える傾向にあります。
実際に病院では、「杖を使いましょう」や、「外出を控えなさい」など股関節に負担をかけずに生活するように言われます。
たしかに股関節に強い炎症があって、痛みが強い時期には脚をかばうことは必要ですが、かばい過ぎることが股関節症を進行させることもあるように感じます。
多くの場合、動かないことで股関節の可動域が低下し、使わないことで筋力も落ちていきます。
関節可動域と筋力の低下により、さらに動作は制限されて、徐々に動けない状態に変わっていきます。
また必要以上にかばうことで、骨に栄養がいきにくくなります。
骨は体重をかけるとその向きに強くなろうとします。
患側に体重をかけることで、軟骨にはスポンジ効果が働き、骨には再生力が働いて股関節を修復する力を高めることができます。
痛みのために脚をかばうのは当然のことです。
痛みを我慢して、無理に動かしたり、鍛えたりすることは身体にとってマイナスです。
しかし、かばい過ぎることもまた、長期的にみると悪影響を及ぼすことがあります。
股関節に適度な負担をかけながら使っていくことが重要です。
まずは、痛みの原因である筋肉を正常な状態に戻して、脚に体重をかけられることを目指しましょう。