梨状筋をほぐしましょう。
ソケイ部の痛みには、股関節の後側にあるお尻の筋肉を緩めることが有効です。
その中でもお尻の奥深くにある梨状筋が、痛みの原因である可能性が高いのですが、
なぜ梨状筋の硬さが、ソケイ部の痛みを起こすのでしょうか。
梨状筋は、仙骨と太ももの骨にある大転子にくっついています。
股関節後側に位置するこの筋肉が硬くなり収縮すると、大転子は後方に引かれていきます。
その結果、大腿骨頭(太ももの骨の上端の球状の部分)が寛骨臼と呼ばれるソケットのなかで、
前方または前内側へ変位します。
前に押し出された大腿骨頭によって、ソケイ部の筋肉が圧迫されて、やがて痛みを起こすことが
考えられます。
このような場合、痛みのあるソケイ部だけをほぐしても改善することはありません。
原因は、前ではなく後ろにあります。
インナーマッスルである梨状筋は、姿勢を保持する・安定させるために働きます。
身体の使い方や生活習慣によって、意識することなく思わぬ負担をかけていることもありますから、
しっかりとケアしておくことが大切です。