股関節痛の方の姿勢には特徴がある
臼蓋形成不全や高齢者の方では特徴的な姿勢をとり、それが原因で股関節痛や腰痛を引き起こすことがあります。
股関節に痛みを抱える方の姿勢には大きく分けて2つのタイプがあります。
1つ目は骨盤前傾タイプです。
一般的には、臼蓋形成不全など股関節に元々疾患がある方に多くみられます。
股関節の被りが浅いと機能的に安定しなくなるので、それを補うために骨盤を前傾させることで
臼蓋を大腿骨頭に被せて、はまりを深くしようとします。
骨盤が前傾すると腰椎の前弯(反り腰)が強くなります。
2つ目は骨盤後傾タイプです。
こちらは高齢者の方に多く、加齢による変化で腰椎が後弯し骨盤が後傾します。
骨盤が後傾位になることで、股関節は相対的に伸展位になり、股関節前方の被りが浅くなります。
それにより荷重時に股関節前方にストレスが集中し、股関節周囲に痛みを起こすことがあります。
このように骨盤の傾きと背骨には、密接な関係性があると想像できますが、
これはヒップスパインシンドローム(hip-spine syndrome)と呼ばれています。
hipは股関節、spineは背骨を意味していて、股関節と骨盤、腰椎の動きは連動するため、お互いに影響を与えるという考え方です。
例えば股関節が動かないと、他の部位が代わりに動き腰やお尻などの様々な筋肉が緊張します。
それに伴って胸椎や腰椎に負担がかかり、腰の痛みと感じるのです。
身体はつながっていますから、股関節のトラブルは全身に影響を与えることにもなりかねません。
自身の立ち姿や歩き方を、今一度確認してみることも必要ではないでしょうか。
私は施術の中で歩き方の指導やアドバイスも行っています。
股関節について不安がある方、是非とも当院の治療を試していただきたいと思います。