日常動作が股関節に与える影響
日常生活の中で、何気なく行っている姿勢や歩き方が股関節に大きな影響を与えています。
脚をクロスさせたり、どちらか片方の脚に体重をのせて立っている人をよく見かけますが、普通に立っているだけでも片側の股関節には体重の30~40%がかかると言われます。
偏った姿勢をとっていると、股関節周りの筋肉がしっかりと働いてくれませんから、通常よりも大きい負担がかかってしまいます。
また特に女性では、無意識のうちに両足を内側にひねるように閉じる動きが習慣化しています。
そのため立位や歩行時に、どうしても内また気味になってしまいます。
床に座るときにも、正座を崩し、足を横に折り曲げて出す『横座り』や、正座の状態から両足の膝下だけを左右に広げてお尻を床に着ける『女の子座り』『ぺたんこ座り』をする人を多く見かけます。
両足を内側にひねることが習慣化すると、股関節の前側や外側の筋肉が常に働いている状態になります。
使い過ぎにより股関節周囲の筋肉が疲れて硬くなり、その硬直した筋肉が痛みの原因となってしまいます。
また股関節周囲の筋肉が硬くなると、関節の安定性が低下し、関節の嚙み合わせが悪くなり、関節内の痛みを引き起こすこともあります。
このように悪い姿勢や歩行が習慣化すると、股関節への負担は計り知れません。