関連痛
股関節の位置はソケイ部のほぼ中央の奥になりますが、
痛みはその場所だけでなく股関節周囲にも起こります。
例えば、ソケイ部の外側にある出っ張り(上前腸骨棘)の下や、お尻の横、太ももの前側など、
痛みが股関節がある場所にとどまらず、お尻や脚へと広がっていくことがあります。
このような痛みは関連痛と呼ばれています。
股関節関節包内に炎症がある場合は、関節包からの関連痛が起こります。
関節包という、骨の表面を包む骨膜が進化した袋状の組織がありますが、この中に炎症があると、
関節包から骨膜を伝わって痛みが他の場所に広がります。
また筋肉自体に問題がある場合は、筋肉からの関連痛が起こります。
筋肉自体に痛みがあり、さらに病気状態の筋肉から筋肉を包む筋膜を伝わって痛みが広がります。
ですから実際に皆さんが感じている痛む場所は、必ずしも股関節の位置とは一致しないことがあるのです。